1960年代から70年代にかけて、「恐竜ルネッサンス」ともよばれる大きな変革がもたらされます。「鈍重な生き物」から「活発に動く恒温動物」へと恐竜像が変化したことに伴い、恐竜画もさらなる進化を遂げ、新しい表現のアーティストが次々と登場します。
ファンタジーアートの領域でもカルト的な人気を誇るアメリカのイラストレーター、ウィリアム・スタウト、パステルを駆使して太古の世界の光と影を精緻に表現するダグラス・ヘンダーソンなど、彼らの作品が原体験となっている恐竜ファンも多いのではないでしょうか。
本展では、インディアナポリス子供博物館や福井県立恐竜博物館のコレクションから、スタウト、ヘンダーソン、グレゴリー・ポールなど、現代の恐竜画の旗手たちのバラエティ豊かな作品群が集結します。
小田隆《篠山層群産動植物の生体・環境復元画》
2014年 アクリル・カンヴァス 115×160cm
丹波市立丹波竜化石工房 ©小田隆/丹波市
徳川広和《イグアノドン》
2010年 石粉粘土 作家蔵 © Hirokazu Tokugawa
また、現代日本を代表するパレオアーティスト、小田隆の迫力ある作品も特集します。CGを用いずに圧倒的な迫真性を生み出す肉筆画は必見です。きら星のごとき現代スター作家たちの競演をお楽しみください。
そのほか、立体作品として、徳川広和、荒木一成らによる模型なども登場します。